涅槃会3

2月15日はお釈迦さまが涅槃に入られた日です。

ねはん【涅槃】梵語ニルヴァーナ(nirvāṇa)の音訳。
泥洹(ないおん)とも音訳し、滅度・寂滅などと意訳する。
さとりの境地のこと。
すべての煩悩の火が完全に吹き消された境地のことで、仏教の最終的実践目的は涅槃に至ることとされる。
釈尊が亡くなることをいう場合もある。
涅槃について、のちに有余涅槃・無余涅槃などと種々に解釈された。
有余涅槃とは、煩悩を断ち切ってもはや迷いの世界に輪廻することはないが、なお肉体を残している状態をいう。
無余涅槃とは、煩悩を断じ尽くしただけでなく、煩悩のよりどころである肉体もまた無に帰したさとりの状態のこと。
亡くなるまでの釈尊は有余涅槃、亡くなることで無余涅槃に入ったとみる。
大乗仏教が展開すると、大乗の涅槃は常楽我浄の四徳をそなえた無為涅槃であって生滅変化を超えた常住絶対のさとりの境地であるのに対し、小乗の涅槃は四徳をそなえない有為涅槃であるとされた。
また、慈悲に基づく衆生救済のために迷いの世界に出向くありかたをいう無住処涅槃や、永遠・常住で本来的に清浄である真如を涅槃の本質とみる自性清浄涅槃が説かれた。


築地本願寺では涅槃会布教大会が開催されました。


青年布教使のデビュー戦です。


100名近くのご参拝がありました。


お釈迦さまを偲ぶ御命日に、仏縁に遇わせていただきました。


主催は私も所属する「東京教区青年布教使伝道研究班幹事会」です。


白川憲仁幹事長の開式のご挨拶をご紹介します。

今日は2月15日、お釈迦さまがご入滅をされた日です。
そのことをご縁として、この法話会を開催させていただきました。

最近、私の4歳の息子にお釈迦さまの絵本を読み聞かせています。
お釈迦さまが涅槃に入られる場面では、動物たちや虫たちが泣いている場面がでてきます。

「お父さん、どうして動物や虫が泣いているの?」

「お釈迦さまというのは、人間だけではなくて、あらゆるいのちにとって大切な方だったんだよ。だから、みんな泣いているんだね。
動物や虫だけじゃなくて、木も悲しくて真っ白になってしまったそうだよ。
それくらいに尊いお方だったんだね」

▲「涅槃図」所蔵 / 大英博物館

ちょっと聞きますと、「そんなバカな」と思うようなお話です。

しかし、よくよく考えてみると、私たちは動物が悲しんだり、植物までもが悲しみで真っ白になってしまうような、それほどの方にこれまで出会ったことがあるでしょうか。
恐らく、出会ったという人はいないんじゃないでしょうか。

例えば、世界でも有名なジョン・レノンさんが亡くなったときには、世界中の方が悲しまれました。
ところが、そのときに「ニューヨークの木が真っ白になった……」という話は聞いたことがありません。

仏さまの話を聞くときには「そんなバカな」と思うような大人の常識はひとまず横に置いておいて、仏さまがおっしゃったことをそのままお聞かせいただければと思います。

今日は4人の先生方が、仏さまのお話をしてくださいます。
どうぞ、4歳の子どもが絵本のお話を聞くように、「うんうん」と聞いていただければと思います。

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2019年02月15日