運慶展


上野・東京国立博物館の平成館で開催している「運慶展」に行きました。


運慶は鎌倉時代に活躍した慶派の代表的な仏師です。康慶(こうけい)の子どもで、湛慶や康弁、康勝の父として知られます。
最初は父親の康慶と奈良地方の仏像制作に従事していました。後に鎌倉の武士たちに気に入られて関東へ。北条時政や和田義盛といった権力者たちがさとりを得るため、造仏を依頼されます。


源頼朝から推薦され、慶派一門を率いて東大寺復興造営に参加しただけでなく、興福寺北円堂諸像を造立。平安時代の仏像制作の中心であった円派や院派にかわって、慶派の全盛時代を築いた日本で最も有名な仏師でしょう。


今回の展覧会は奈良・興福寺中金堂再建を記念したものです。


一般的に31体が現存しているといわれる運慶作品から、22体が集まりました。


運慶作品の特色は写実性だとよく言われます。興福寺北円堂の無著(むじゃく)・世親(せしん|天親・てんじん)像が特に有名です。まるで生きている人間のようなリアリティは圧巻。

合掌

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2017年11月23日